DG965WH CPU交換
対応CPU
DG965WHは、Pentium 4の後半期から、Core 2の前半期のCPUをサポートしている。
年 | 世代 | Single | Dual | FSB |
---|---|---|---|---|
04 | 第三世代 Pentium 4 | Prescott | - | 533/800 |
05 | 第四世代 Pentium 4 | Prescott-2M | Smithfield | 533/800 |
06 | 第五世代 Pentium 4 | CedarMill | Presler | 533/800 |
06 | 第一世代 Core 2 | Conroe・Allendale | Kentsfield | 800/1066 |
インテルが消費電力と発熱の大きいPentium 4に見切りを付け、Core 2へとシフトを始めた時期だった。FSBはPentium 4で533MHzから800MHzへ、Core 2になってから533MHz→800MHz→1066MHzと高クロック化が進んだ。その時期のCPUに対応している。
ソケットはLGA775(Socket T)。
NetBurst | Pentium 4 | Pentium D | Celeron D | Celeron | 1 |
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505~672 | 805~960 | 320~360 | - | ||
Core | Core 2 Duo | Core 2 Quad | Pentium Dual-Core | Celeron | 4 |
E4000番台・E6000番台 2 | Q6600・Q6700 3 | E2000番台 | 400番台・E1000番台 |
1 — Pentium Extreme Editionには対応していない。
2 — 対応表にリストアップされているのはE6420(2.13GHz)までで、E6600(2.4GHz)・E6700(2.66GHz)は対応表から抜けている。
3 — Core 2 Quadでは、Q6600(2.4GHz)とQ6700(2.66GHz)のみの対応となっている。その後のCore 2 QuadはFSB 1333MHzとなった。
4 — Core 2 Extremeは対応表にはない。FSB 1066MHzのExtremeとしてはX6800(2.93GHz)・QX6800(2.93GHz)・QX6700(2.66GHz)があるが対応表には掲載されていない。
Core 2はその後FSB 1333MHzに移っていくが、WolfdaleのローエンドにはFSB 1066MHzのCPUが残った(E7000番台)。しかし対応表には掲載されていない。
最上位CPU
対応表の範囲内では、
4コア:Core 2 Quad Q6700(2.66GHz, 266MHzx10)
2コア:Core 2 Duo E6420(2.13GHz, 800MHzx8)
だが、E6420と同じConroeコアのE6700(2.66GHz)・E6600(2.40GHz)は大丈夫ではないかと思われる。
Core 2 Extreme QX6700を使ってみたが、マザーボードのCPU表示はCPUのナンバーを認識せずCore 2 Extremeとだけ表示していた。BIOSがサポートしていないCPUを積んでも平気という人なら、Core 2 ExtremeのX6800・QX6800(2.93GHz)、Wolfdale世代のCore 2 Duo E7600(3.06GHz)を試してみる価値はあるのじゃないかと思う。
CPU交換
PassMarkのPerformanceTestと、Primate LabsのGeekbench 4を使用した。
CPU | core | L2 cache | clock (MHz) | PerformanceTest | GeekBench | ||
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Single Core | Multi Core | CPU Mark | Single Thread |
||||
E6300 | 2 | 2 M | 1.86 | 1180 | 1771 | 1202 | 702 |
Q6600 | 4 | 8 M | 2.40 (1.29) | 1450 (1.23) | 3859 (2.18) | 2980 (2.48) | 943 (1.34) |
Q6700 | 4 | 8 M | 2.66 (1.43) | 1662 (1.40) | 4499 (2.54) | 3254 (2.70) | 1046 (1.49) |
QX6700 | 4 | 8 M | 2.66 (1.43) | 1627 (1.38) | 4369 (2.47) | 3314 (2.76) | 1046 (1.49) |
もともとこのDG965WHマザーには、Core 2 Duo E6300を積んでいた。購入時の価格は記録に残っていないが、DOS/V POWER REPORTの当時の記事 によれば、E6300の当時の価格は25,000円前後。Core 2 Quad Q6600もすでに発売されていたが、価格が10万円を超えるCPUには手が出なかった。
それが、今や中古で2,000円前後で手に入る。というわけで、交換してベンチマークをとってみた。
換装前 E6300
Core 2 Duo E6300 2M Cache 1.86 GHz 65 W Q3'06
GeekBench は、Single-Core 1,180, Multi-Core 1,771。
それまでPentium 4を水冷にして使っていたのだが、水冷キットのメンテナンスは面倒だった。空冷で稼働できるCore 2 Duoはありがたかったが、いま動かしてみると結構ファンの音がうるさい。
Q6600
Core 2 Quad Q6600 8M Cache 2.40 GHz 105 W Q1'07
GeekBench は、Single-Core 1,450, Multi-Core 3,859
発売当時は十数万円したが、Q6700を発売したときに、こちらを半額に値下げしたのでデュアルコアとほぼ同じ値段まで下がった。なので、Q6600は出物が多い。E6300に比べてスコアが倍以上になっているのは、増加したのはコア数が倍になったから。
Q6700
Core 2 Quad Q6700 8M Cache 2.66 GHz 105 W Q3'07
GeekBench は、Single-Core 1,662, Multi-Core 4,499
DG965WHがサポートしているCPUでは最上位のもの。
QX6700
Core 2 Extreme QX6700 8M Cache 2.66 GHz 130 W Q4'06
GeekBench は、Single-Core 1,627, Multi-Core 4,369
DG965WHのサポート対象外だが、Core 2 Extremeが手に入ったので試してみた。なにせ発売当時は十数万円した憧れのCPUだから。BIOSはCPUを認識せず Core 2 Quad と表示していた。クロック倍率が可変できるCPUだが、マザーボードが倍率変更に対応していない。スコアはほぼ同仕様のQ6700もほぼ同じ。ならばサポート対象で、TDPが105Wと低いQ6700を使うのが無難だろう(QX6700はTDP 130W)。
というわけで、Q6700を常用することにした。