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Fujitsu ARROWS Tab Q584/H

手元に富士通のタブレット、ARROWS Tab Q584/H(FARQ0200GZ)がある。
2020年3月に、秋葉原のイオシスで7,980円(税込み)で買ったものだ。

CPUはIntel Atom Z3770、メモリは4GB、画面は10.1インチのWQXGA(2560×1600)だ。
FMV-NKB8というキーボードが付属していたが、これが標準付属品なのかオプションなのかは分からない。

富士通の過去機種リストによると、Q584/Hは2013年10月から14年にかけて販売されており、2015年からは後継機種のQ584/Kにバトンタッチしている。

Thinkpad Tablet 2

その1年ほど前に知人から画面の割れたThinkpad Tablet 2をタダでもらっていた。こちらのCPUはAtom Z2760である。 自分にとっては初めてのWindowsタブレットだった。

Windows 8.1→10にアップグレードしたのだが、64bit版はインストールできなかった。
さらには、MicrosoftがZ2760を含むClover Trail世代のAtom機へのWindows 10のアップデートを中止してしまった。

セキュリティアップデートは2023年1月まで提供されるものの、ずっとVer 1607(Anniversary Update)のままで使うほかない。

画面も割れていることから、EqMaxを使って地震情報を受信するぐらいにしか使っていなかったのだが、常時稼働させておくマシンとしてWinタブには魅力があることがわかり、画面の割れていないタブレットが欲しいと思っていた。

最終的にこのThinkpad Tablet 2は突然電源が入らなくなってしまい、燃えないゴミに出してしまった。

そんなタイミングで見かけたARROWS Tabであったから、つい購入してしまったが、下調べをせず衝動買いをしたため、あとでいろいろ苦労する羽目になった。これは、その苦労の中身の記録である。

プリインストールされていたWindows 8.1をWindows 10にアップグレードするのは難しくなかった。 その後のWindows 10のアップデートも(Microsoftに見捨てられずに)順調に行えている。

音が出ない

いつの間にやらQ584/Hの音が出なくなった。おそらく原因はWindows 10のアップデートによって、サウンドドライバーの更新が起きたせいだろう。 Intel SST Audio Deviceのドライバーをいじってみたり、インテル ドライバー & サポート・アシスタントを試してみたが、いずれも効果はなかった。

結論から言うと、富士通から提供されている次のドライバーをインストールすると良い。1)

ついでに、WiFiのドライバーもインストールし直した方が無線LANの接続が安定するかもしれない。

WindowsUpdateしたら音が出なくなった

Windows Updateを行なった際に、「オプションの更新プログラムを表示」との表示があり、ドライバー更新プログラムとして、「Intel - MEDIA - 8/4/2015 12:00:00 AM - 604.10154.1010.4947」が表示された。これをインストールしてみたところ、また音が出なくなってしまった。

そこで Realtek I2S Audio Codec をインストールし直したが、やはり音が出ない。

やはり、Intelのドライバーを更新したのがマズかったのか。ならば、デバイスマネージャーで Intel SSD Audio Device (WDM)を右クリックして「デバイスのアンインストール」、さらに「このデバイスのドライバーソフトウェアを削除します」を選んで更新したドライバーをアンインストールし、「操作」-「ハードウェア変更のスキャン」をしたところ、古いドライバーがインストールしなおされて、再び音が出るようになった。

無線LANドライバ

Windows 10にUpdateすると、無線LANのドライバとして Boardcom 802.11abgn Wireless SDIO Adapter の 5.93.102.22 がインストールされる。そのまま使っていたのだが、東芝のdynabook tab用のより新しいドライバ 5.93.103.15 が使えると教えていただいた。教えてくださった方の場合には、バージョンアップによって転送速度が向上したという。

BIOS画面を出す

音量下げるボタンを押しつつ電源を投入する。

USBからブートしたい

Windows 10 64bit版をインストールしたい

CPUは64bit版だし、メモリも4GBあるので、64bit版をインストールしたいところだが・・・
残念ながらUEFIが32bit専用という謎な仕様で、64bitOSは起動できない。

64bit版のWindowsのインストール用に作ったUSBメモリは起動デバイスとして認識すらしてくれない。 64bit版のLinuxのインストールにチャレンジした人もいるが、うまくいっていないようだ。

後継のQ584/KはWindows 8.1の64bit版をプリインストールしたモデルなので、64bit版のWindows 10も動作しそうだが、Q584/Hについては手段が無さそうだ。

RAMディスク

Q584/Hは4GBのメモリを積んでいるのだが、32bit版のWindowsでは3GBまでしか使ってくれない。残りの1GBが常に使われずにいるのはもったいないのだが、上記の理由で64bit版はインストールできない。

せめてRAMディスクとして使うことはできないか、と考えて、いろいろなRAMディスクソフトを試したのだが、どれもOSの管理している3GBの領域からRAMディスク用のメモリを確保してしまうものばかりだった(それでは意味が無い)。XP/Vistaの時代にはGavotte RamdiskというソフトがOSの管理外のメモリをRAMディスクに使えることで有名だったが、Windows 10では使えない。

しかし以下のユーティリティーを使えば目的が達成できると聞いた。バッファロー製のメモリ用のツールだが、バッファロー以外のメモリでも動作するようだ。

インストールしてみると、最大で992MBのRAMディスクドライブを作ることができた。

このドライブを何に使うか考えたのだが、ページファイル(pagefile.sys)を置くのが良いだろう。Cドライブにもページファイルは作られるが、こちらのページによると、Windowsはアクセス頻度の低いドライブのページファイルを優先的に使うらしい。であるならば、CドライブよりもRAMディスクドライブのページファイルを優先的に使ってくれることが期待できる。

カメラが使えない

カメラを使おうとしたらカメラアプリから「カメラがない」と怒られてしまった。デバイスドライバーはWindows 10標準のものがインストールされているのだが、メーカーから供給されているドライバーでなければならないのだろう。

富士通のサイトにZ3700用のドライバーがあった(しかもWindows 10対応)。カメラ以外のデバイスのドライバーまで変更されてしまうが、やむを得まい。

インストール後、無事カメラが使えるようになった(フロント・リアとも)

不明なデバイス

デバイスマネージャーに一つだけ「不明なデバイス」が残ってしまった。デバイスパスの ACPI NXP 5442 をキーワードに検索すると、VAIOにDELLのドライバーをインストールしている方がいた。同じように

をインストールしてみたところ、NXP NearFieldProximity Providerというデバイスが登場したが、「このデバイスを開始できません。(コード10)」というエラーとなってしまった。

これについては未解決のままである。

リンク

その他

Q584/Hは教育用のタブレットとして富士通が某県の学校に大量に納入したことで話題になった。イオシスで売られている中古がそれなのかどうかは分からないが。

1)
ちなみに、このページにはドライバダウンロード(タブレットPC)から行ける。
arrows-tab-q584-h.txt · 最終更新: 2023/11/10 03:31 by root

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