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ts64gssd25s-m

Transcend TS64GSSD25S-M

TS64GSSD25S-M

 ジャンクとして、Transcend の TS64GSSD25S-M を購入した。
 2008年6月の発表だが、2017年現在もトランセンドジャパンのサイトに掲載されている現行製品だ。

 トランセンドのサイトでは、SSD Scope というSSDユーティリティが使えると表記されているが、最新のVer 3.4をダウンロードして実行すると、SSDがSATAまたはUSBインターフェースで接続されているか確認して下さい、というエラーをくらってしまう。

SSDがSATAまたはUSBインターフェースで接続されているか確認して下さい

SSD Scopeの旧バージョンを入手

 古い製品なのでユーティリティのサポート対象から外されてしまったのだろう。ネットで古いバージョンを探したところ、

 というページを見つけたので、ここからVer2.9をダウンロードしてインストールした。

SSD Scope Ver2.9

 無事認識した。NCQはサポートされず、SMARTセキュリティ機能があることが分かる。
 残念ながらTrimコマンドはサポートされていない。古い製品だから仕方ないか。

ファームウェアのアップデート

 Firmware Version は V0826 だ。これが08年第26週を意味するなら(7月中旬)、ファームウェアはほぼ初期バージョンということになる。アップデートが入手可能だろうか・・・。

Firmware Update

 アップデートを実行するときにはAHCIモードに切り替えろ、とある。だが、逆の情報もある(後述)。

 アップデートによってデータが消えるので、バックアップするように・・・とさらりと書かれている。バージョンダウンはするな。ATAのセキュリティロックやパスワードは解除しておくように、という警告。

ダウンロードしたファームウェアの内容

 JMF602 FW upgrade Tool_100415.zip というファイルがダウンロードされる。内容は、

2003/12/10  08:49    66,090 COMMAND.COM
2010/04/30  18:26    70,190 ISPB.EXE
2010/04/30  18:26   119,424 ISPB.LIB
2010/08/13  15:05   585,216 JMISPInst.exe
2005/07/18  20:58    45,562 KERNEL.SYS
2010/04/30  18:35       895 README.TXT

 README.TXT ファイルにこんな記述がある。

Limitation : This utility only work with SATA ports configured to
“Legacy/Compatility” mode or “Enhanced IDE” mode, “AHCI” mode is not
supported by this tool.

 AHCIモードはサポートしていない。レガシー互換あるいはエンハンスドIDEモードにしておくように、だそうだ。一方はAHCIモードにしろと言い、他方はAHCIモードにするなと言う。どちらを信用すれば良いのか分からないが、実際にはこれに気がつかずにIDEモードのままアップデートしてしまった。

 Intel DG965WHのBIOS設定は少々分かりにくい。ATA/IDE という項目があり、内容は Native と Legacy が選べるようになっている。ここでNativeを選ぶとさらに Configure SATA as という項目において IDE, RAID, AHCI の選択肢が与えられる、という二段構えの構成になっている。今回は Native + IDE で実行したが、これが通常のBIOSで何を選んだのと同様なのかは不明である。

JMISPInst.exeが動かない

 おそらく「JMISPInst.exe を使ってUSBメモリに起動イメージを作り、USBメモリからブートしてアップデート」という流れだと予測して、JMISPInst.exe を起動してみたが、

JMISPInst.exe

 Deviceのドロップダウンリストは空のままだ。二本挿してあるUSBメモリを見つけてくれない。やれやれ。しかし、コントロールの配置が間延びしているとか、Deviceが選択されてなくてもStartボタンが押せるとか、ツッコミどころ満載の手抜きアプリですな。

FreeDOSのインストール

 まあ、KERNEL.SYSが含まれているということは、これはFreeDOS用だということか。じゃあ、自分でUSBメモリにFreeDOSをインストールしよう。

 英語のサイトを読んでUSBメモリにDOSをインストールするのが面倒だ・・・と思っていたら、Rufus という便利なソフトを見つけた。ISOイメージファイルをUSBメモリに展開するためのソフトだが、FreeDOSのインストールにも使える。こんな感じの設定でFreeDOSをインストールした(USBメモリの内容はすべて消えるので注意)。

RufusでFreeDOSをUSBに

アップデートの実行

 そのUSBに ISPB.EXE ISPB.LIB の二つのファイルをコピーして、USBからブートさせる。DOSが起動したら、ISPB.EXEを実行。

ISPB.EXEの実行

 This program will destroy all data in SSD, do you want to continue (Y/N)? つまり、「このプログラムはSSD内のデータをすべて破壊する」という警告が表示されるが、勇気を持って「Y」を選択する。

 途中に one file removed. というメッセージが何度も混じっているのが謎だ。実行時にできるログファイル(MO.TXT)には、そのメッセージは混じっていない。

<SSD F/W update tool ver B.2.9> (Apr 30 2010,17:26:32)
<System mode>

Flash model=LBG/K9LBG08U0M

Flash code=0x1A89
(Ch,Bank,CE,DrvCur)=(8,2,1,2)
Part 1 : SATA
Part 2 : USB
WARNING: drive current not match, det=02  old=03
FW updated count : 0x1

Current firmware version : 080827
New updated firmware version : 100415

Preformating..........................ok

Download firmware (C: 1h)......complete !
ISP  end...

 旧ファームは08年第27週ではなく、08年08月27日だったのね。

新ファームウェア

 無事に新ファームウェア 100415 に更新できた。

速度比較

 ファームウェアの更新によって速度は向上したのか? SSD Scope の Performance 計測機能を使って比較してみた。まず旧080827 の結果。

 ついで、新100415

 期待に反して、ほとんど変わらない。いやむしろ遅くなってる項目もあるし。orz

080827100415

 CrystalDiskMarkでも計ってみた。結論としては、バージョンアップによる顕著な速度の向上はなかった。

 データシートには、Sequential Read が 150MB/s、Sequential Write が 90MB/s とあるから、公称値に近い値は出ているので文句は言えない。

JSMonitor

 JSMonitor の結果。

JSMonitor

 Average Erase Count が4,895。Maximu Erase Count が4,091。MLCのSDDの書き換え寿命の目安が1万回だそうなので、このSSDは寿命のほぼ半分経過しところ、というわけだ。

データシート

 ここで見つけた。
 http://www.alldatasheet.jp/datasheet-pdf/pdf/330297/TRANSCEND/TS64GSSD25S-M.html

 JMF601/602を使ったSSDは「プチフリ」現象を起こすなど評判が悪いが、もう少しこのSSDをいじくり回して楽しむつもりだ。その後のチャレンジは・・・

ts64gssd25s-m.txt · 最終更新: 2019/06/19 01:07 by admin

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