======Windows XPのインストール====== =====Windows XPの入手=====  現在Windows XPのISOファイルはMicrosoftから一般には提供されていない。(([[https://msdn.microsoft.com/ja-jp/subscriptions/downloads/hh442898.aspx#searchTerm=windows%20xp&ProductFamilyId=0&Languages=ja&Architectures=x86&ProductFamilyIds=140&FileExtensions=.iso&PageSize=10&PageIndex=0&FileId=0|MSDN]]からはダウンロード可のようだ。))\\ \\  [[http://category.auctions.yahoo.co.jp/list/Windows-XP-%E3%82%AA%E3%83%9A%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0-Windows-%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%A8%E3%82%A2-%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF/2084047151/?fr=auc-prop&tab_ex=commerce&p=Windows+XP|ヤフオク!]] でインストールCD-ROMが千円程度で手に入る。ただし、有効なプロダクトキー付きのパッケージ版となると1万円を超える値段がついている。\\ =====IEで「ページを表示できません」=====  OSのインストールは、\\ \\   ① Windows XPのインストール\\   ② 更新プログラムのインストール(サービスパックなど)\\ \\  という順番で行うことになる。どうやって②をダウンロードするかだ。 \\  XP用の更新プログラムをダウンロードするには、二つのダウンロードサイトがある。\\ * [[https://www.microsoft.com/ja-jp/download/|Microsoft ダウンロード センター]] * [[https://catalog.update.microsoft.com/|Microsoft Update カタログ]]  ①が終わった時点ではインストール済みのInternet Explorerのバージョンは6だ。そして、IE6ではMicrosoftのサイトの多くはエラーになってしまって閲覧できない。ダウンロードセンターとUpdateカタログも「ページを表示できません」と表示されてしまう。\\ \\ {{ :server-not-found.png?direct |IE6でサーバーが見つかりません}} \\  これにはいくつかの原因がある。\\ ===HTTPS化とPOODLE脆弱性によるもの===  2014年から、Webサイト全体をHTTPS化する企業が増えてきた。Googleも[[https://webmaster-ja.googleblog.com/2014/08/https-as-ranking-signal.html|HTTPSサイトを検索順位で優遇する]]ようになった。マクロソフトもご多分に漏れず、サイトの大部分はHTTPS化されている。\\  IE6もHTTPSはサポートしているはずなのに、なぜWebサイトがHTTPS化されるとダメなのか。\\ \\  HTTPSは、SSL 1.0->SSL 2.0->SSL 3.0->TLS 1.0->TLS 1.1->TLS 1.2 とバージョンアップされてきた。\\  2014年9月に、SSL 3.0の脆弱性が発見され**POODLE**と名付けられた。これは仕様上の問題だったので、IETFが[[https://tools.ietf.org/html/rfc7568|SSL 3.0廃止の勧告]]を出した。さらに12月にはTLS1.0/1.1にもPOODLEの脆弱性があることが判明した。おそらくマイクロソフトのサイトの大部分で、SSL 3.0/TLS 1.0/1.1は無効化されているであろう。\\  XPのIEは、TLS 1.0までしかサポートしていない。一方サイト側はTLS 1.2を要求する。これがInternet Explorerで「ページを表示できません」となる主な原因と思われる。\\ \\  そこで、**IE8をインストールすると、[[https://catalog.update.microsoft.com/|Microsoft Update カタログ]]を使うことができるようになる。**IE8の詳細設定でTLS 1.0を無効にすると使えなくなるので、どうやらUpdate カタログはTLS 1.0での通信を許容しているようだ(2017/7現在)。\\  (IE6もTLS 1.0をサポートしているはずなのに、なぜIE6でダメで、IE8でOKなのか・・・、その点は謎のままだが、おそらくIE6とIE8では暗号強度や証明書のサポート範囲に違いがあるのだろう)\\  2017年10月、MicrosoftはXP POSReady 2009でのTLS1.1/1.2のサポートを発表した。\\   [[https://cloudblogs.microsoft.com/microsoftsecure/2017/10/05/announcing-support-for-tls-1-1-and-tls-1-2-in-xp-posready-2009/|Announcing support for TLS 1.1 and TLS 1.2 in XP POSReady 2009]] (Microsoft Secure)\\  これによってIE6のままUpdateカタログを使う可能性が開けたのかもしれない。時間があるときに検証してみたい。  一方、[[https://www.microsoft.com/ja-jp/download/|Microsoftダウンロードセンター]]はTLS 1.2が必要なようで、IE8でも閲覧できない。\\ ===ダウンロードセンターでの公開中止によるもの===  2016年4月29日、マイクロソフトは、一部の更新についてはダウンロードセンターでの公開を中止して、Updateカタログのみの公開とすると発表した。(([[https://security.srad.jp/story/16/05/08/0554233/|Microsoft、一部の更新プログラムについてダウンロードセンターでの公開を中止する方針]] (スラド) ))\\   [[https://blogs.technet.microsoft.com/msrc/2016/04/29/changes-to-security-update-links/|Changes to Security Update Links]] (microsoft)\\  リンクを張る先としてはダウンロードセンターのページの方が便利だっただけに残念。\\ \\ {{ ::download-center-404.png?nolink |ダウンロードセンターの404エラー}} \\  こちらは、ページが削除されているので、他の環境でIE10やFirefoxを使っても、404 Not Foundになる。\\ ====対策====  Windows XPで更新プログラムをダウンロードするなら、**IE8をインストールする**必要がある。 ===サービスパックのインストール===  IE8のインストールには、少なくともSP2(サービスパック2)が必要だ (([[https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd433079.aspx|Internet Explorer 8 のインストールの前提条件]] (microsoft) ))。\\  IE6ではUpdateカタログが使えないので、下記のダイレクトリンクからダウンロードする。\\ ^ ^ダイレクトリンク^サイズ^ |SP2|http://www.download.windowsupdate.com/msdownload/update/v3-19990518/cabpool/xpsp2_d36c0a7046f2dbe29dfff33b6dbb6bb4574bbd7d.exe|273MB| |SP3|http://www.download.windowsupdate.com/msdownload/update/software/svpk/2008/04/windowsxp-kb936929-sp3-x86-jpn_e0fc34cfa52d270b3c79a68af8fa358244f7419e.exe|325MB|  ここでSP3をインストールしておくことをお薦めする。 XPのサービスパックは、SP1・SP2・SP3とあるが、SPなしの状態からSP3はインストールできない。必ず、SPなし→(SP1|SP2)→SP3の順を強いられる。\\ ===Internet Explorer 8のインストール====  IE8のダウンロードページは、KB969174 [[https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/969174|Internet Explorer 8 をインストールする方法]] にあるが、これもIE6では表示できないので、下記のダイレクトリンクからダウンロードする。\\ ^ ^ダイレクトリンク^容量^ |IE8|http://download.microsoft.com/download/0/5/7/05716044-2806-40DA-8332-D3ED79BC8F68/IE8-WindowsXP-x86-JPN.exe|16.2MB| ===Firefoxを使う====  Firefoxを使うという選択肢もある。Firefoxは、バージョン52でXPとVistaのサポートを終了した。企業向けの延長サポート版「Firefox ESR」のサポートは継続している。\\ \\  2017年7月時点での最新版ESRは[[http://ftp.mozilla.org/pub/firefox/releases/52.2.1esr/win32/ja/|52.2.1]]。\\ ^ ^ダイレクトリンク^容量^ |Firefox\\ 52.2.1ESR|https://ftp.mozilla.org/pub/firefox/releases/52.2.1esr/win32/ja/Firefox%20Setup%2052.2.1esr.exe|43.2MB| ==参考== * [[https://support.microsoft.com/ja-jp/help/323166/how-to-download-updates-that-include-drivers-and-hotfixes-from-the-win|Windows Update カタログからドライバーや修正プログラムを含む更新プログラムをダウンロードする方法]] (microsoft) * TechNetセキュリティ番号(MS番号)やサポート技術情報番号(KB番号)での検索は、https://technet.microsoft.com/ja-jp/security/bulletin - Microsoft セキュリティ情報 =====Windows Updateを実行===== ===Windows Update エージェントの更新===  XPでWindows Updateを動かすには、Windows Update エージェント7.4.7600.226が必要。 * KB946928 [[https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/946928|Windows Update エージェントの最新バージョンを入手する方法に関する、ネットワーク管理者向けの情報]] (microsoft)\\ ^x86用ダイレクトリンク^容量^ |http://download.windowsupdate.com/WindowsUpdate/redist/standalone/7.4.7600.226/WindowsUpdateAgent30-x86.exe|6.4MB| ===Windows Updateを実行===  まとめると、こんな順番になるだろうか。 -XPのインストール。 -(SPがまったくインストールされていない場合)SP2のインストール。 -SP3のインストール。 -Internet Explorer 8 のインストール。 -Windows Update エージェントの更新(7.4.7600.226)。 -[[http://www.update.microsoft.com/windowsupdate/v6/default.aspx?ln=ja|WindowsUpdate]]を実行。  SPをオフラインインストールしておいても、WindowsUpdateにはかなりの時間を要し、しかも一度にすべてのアップデートはインストールされないので繰り返しWindowsUpdate実行する必要がある。\\ 以上の手順が済んでも、コントロールパネルからWindows Updateを開くと、その[[http://www.microsoft.com/isapi/redir.dll?prd=Win2000&ar=WinUpdate|URL]]ではエラーになってしまう。\\ IE8でこちらのURLを使わなければならない。\\ http://www.update.microsoft.com/windowsupdate/v6/default.aspx?ln=ja \\ {{ :xp-installed.png?direct |WindowsUpdateが済んだXP}} =====サポート終了その後=====  Windows XPのサポート終了以降、Windows Updateを経由しての更新プログラムの配布は行われなくなった。だが、2017年のWannaCryの流行により、XP用にもセキュリティ関係の更新プログラムをいくつか公表した。これらは手動でダウンロードしてインストールする必要がある。 * マイクロソフト セキュリティ アドバイザリ 4025685: [[https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4025687/microsoft-security-advisory-4025685-guidance-for-older-platforms|古いプラットフォームのガイダンス: 2017 年 6 月 14 日]] (microsoft) =====Slipstream CDが作りたくなった=====  OSのインストールを一度だけするならともかく、繰り返しインストールする必要がある場合には、これはかなり面倒だ。そこで、アップデート適用済みのインストールCD(ISOファイル)を作ることにする。\\ 続きは、[[slipstream-updates]]へ。