======CF-R9======  [[let_snote-cf-r]]のCF-R9について。 =====メモリ増設=====  メモリは標準で2GB。仕様表を見るとメモリはPC-6400(DDR2 800)のSO-DIMMで、2GBを増設して最大4GBにできる。だが実は4GB増設して全部で6GBにすることが可能だ。では、もしPC2-6400 8GBのSO-DIMMを入手することができれば、全部で10GB搭載することはできるのだろうか・・・。\\ \\  [[https://ark.intel.com/ja/products/43187/Mobile-Intel-QM57-Express-Chipset|Intel QM57 Express]]チップセットの仕様を見ても、最大メモリは掲載されていない。なぜだ?・・・実はこの世代以降は最大メモリサイズはチップセットではなくCPUの仕様で決まる。[[https://ark.intel.com/ja/products/47700/Intel-Core-i7-640UM-Processor-4M-Cache-1_20-GHz|Core i7-640UM]]の仕様を見ると、最大メモリは8GBと明記されている。10GB搭載は夢と消えた。 \\  標準搭載の2GBはメインボードに直付けされているので、交換はできない。というわけで標準搭載の2GB+増設4GBで**6GBが上限**になる。\\ =====SSD換装=====  CF-R9にWindows 10とOfficeをインストールして使ってみると、これは**出張の時だけ使うのはもったいない**と思うようになった。もっと持ち歩いて普段使いしたいPCだ。ならばHDDを**SSDに換装**したほうが都合がよい。HDDとほぼ同じ容量のSSDを新品で購入した(SAMSUNGの750 EVOの250GBが7千円弱だった)。\\ \\  交換はまったく難しくなかった。CF-R9の分解は[[http://bunkaikoubou.jp/letsnote/cf-r8/r8_1hdd.html|分解工房]]に図解入りで詳しく解説されている。HDD→SSDのデータ転送は、[[https://www.partitionwizard.com/download.html|MiniTool Partition Wizard]]を使ったが、他のソフトを使っても問題ないだろう。要はDisk-to-Diskのコピーを選べばいいだけである。HDDよりSSDのほうが容量が若干小さかったのだが、最近のパーティンション操作ソフトは、パーティンションのサイズを自動で調整してくれる。分解→コピー→組み立て→動作確認まで1時間半ほどで終わった。\\ =====ドライバー類=====  入手したCF-R9にはWindows 7がプリインストールされていた。これにWindows 10 Pro 1709 (Fall Creators Update) (64bit)をインストールした(アップグレードではなくクリーンインストールした)。だが、CF-R9は[[http://askpc.panasonic.co.jp/win10/up/upgrade2016.html|Windows 10動作確認対象外]]と明記されており、**Windows 10用ドライバー類は供給されない**。以下はそれに対して、CF-R9のWindows 7用のドライバー類や、[[http://faq.askpc.panasonic.co.jp/faq/docs/003982|CF-RZ4]]や[[http://askpc.panasonic.co.jp/s/download/install/rz5.html#model4|CF-RZ5]]のWindows 10用ドライバー類を流用できるか調査した内容である。  基本となるのは、[[http://askpc.panasonic.co.jp/s/download/install/r9kw.html#model2|CF-R9KWDCDS用 Windows 7 (64bit) 導入済みドライバー]]。これはCF-R9のWindows 7 (64bit)プリインストールモデルの導入済みドライバーのリストだ。Windows 7のドライバーはWindows 10に流用できることが多いので、そこを出発点に調べていこう。 ===CF-R9ドライバー表=== ^#^名称^Win 7\\ Ver^Win 10\\ Ver^Install^説明^ |1|OS INF File ドライバー|9.1.1.1025|-|不要|Windows 10をインストールした時点で、デバイスドライバに「不明なデバイス」は存在しないので、INFファイルを追加でインストールする必要はなさそうだ。| |2|Panasonic Misc ドライバー|1.3.1100.100|2.1.1501.0|不要|ACPI\**MAT0021**という謎のデバイスのドライバ。Windows 10標準でインストールされるドライバの方が新しい。| ^3^Panasonic Common Components アプリケーション^[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/public/soft_first/cf-r_f_s_n9k/pcommon_v2.00l12m00_r9f9s9n9_2_w732w764xp_d091891.exe |2.00l12m00]]|-^必要|Panasonic製のソフトの共有ライブラリ。中身はVC++のランタイムなど。**下記のアプリを使うなら必要。**| ^4^Panasonic Common Components (x64) アプリケーション^[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/public/soft_first/cf-r_f_s_n9k/pcomn64_v2.00l12m00_r9f9s9n9_2_w764_d091892.exe|2.00l12m00]]|-^必要|同上| |5|Panasonic Notification アプリケーション|1.03l11m00|-|不要|Panasonic製のソフトのうち「Numlockお知らせ」などをログオン画面で動作させるためのソフト。「Numlockお知らせ」を使わないなら不要でしょう。| |6|LAN ドライバー|11.2.19.0|12.15.22.6|不要|Windows 10標準でインストールされるドライバの方が新しい。| |7|無線LAN ドライバー|13.1.1.0|15.4.1.1|不要|同上| |8|サウンド ドライバー|4.115.0.60|10.0.16299.15|不要|同上| |9|モデム ドライバー|7.80.4.0|7.80.2.52|不要|同上| |10|Intel(R) Rapid Storage Technology ドライバー|9.5.7.1002|10.0.16299.98|不要|[[https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/architecture-and-technology/rapid-storage-technology.html|Intelの説明]]を見る限り、CF-R9に必要な要素はない(もしSSHDに換装したらISRTは効果があるかもしれないが)。※1| |11|Hotkey ドライバー|11.1.1100.0|2.1.1501|不要|ACPI\**MAT0019**という謎のデバイスのドライバ。Windows 10標準でインストールされるドライバの方が新しい。| ^12^Hotkey Appendix アプリケーション^[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/public/soft_first/cf-r_f_s_n9k/hkeyapp_v9.00l10m00_r9f9s9n9_2_w732w764xp_d091263.exe|9.00l10m00]]|-^**必要**|**これをインストールしないとFn+ファンクションキーによるスリープなどが動作しない**(音量や画面の輝度の制御はできるが)。[[#Hotkey Appendixの問題|一部機能に問題あり]]。| |13|Hotkey設定 アプリケーション|v2.01l11m00|-|不要|Fnキーのロック程度の機能しかない。| |14|ビデオ ドライバー|8.15.10.2281|8.15.10.2900|不要|Windows 10標準でインストールされるドライバの方が新しい。| ^15^フラットパッド ドライバー|13.2.6.1|19.0.19.1|不要\\ **代替**|同上。\\ **[[http://askpc.panasonic.co.jp/s/download/install/rz5.html#model4|CF-RZ5]]用の[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/public/soft_first/lets_x5_win10-1709/mouse_s_19.3.10.8_cfsz5_3_win10-5_64_d165493.exe|v19.3.10.8]]がインストールできる。**^ ^16^AMT ドライバー^**[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/public/soft_first/cf-r_f_s_n9k/amt_6.0.31.1208_r9f9s9n9_2_w732w764xp_d100263.exe|6.0.31.1208]]**|6.0.0.1179|**適宜**|**Management Engineを使うならば必要。**Windows 7互換モードでインストールする必要がある(AMTの動作については未確認)。※2| |17|Intel(R) Dynamic Power Performance Management(DPPM)ドライバー|4.0.1.1025|-|不可|IntelとPanasonicで共同開発したパワーマネジメントだそうだが、Windows 10でこのデバイスが何に対応するのが分からない。| |18|SD セキュア DLL ドライバー|1.1.21.40235|-|不要|「SDメモリカードを簡易認証デバイスとして利用するためのドライバ」・・使わないでしょう。| |19|TPM ドライバー|3.6|10.0.16299.15|不要|Windows 10標準でインストールされるドライバの方が新しい。| ^20^[[http://askpc.panasonic.co.jp/beginner/topics/pcinfo.html|PC情報ビューアー]] アプリケーション^[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/public/soft_first/cf-r_f_s_n9k/pcinfo_v6.06l10m00_r9f9s9n9_2_w732w764xp_d100550d081687.exe|6.06l10m00]]|-|**適宜**\\ **代替**|[[http://askpc.panasonic.co.jp/s/download/install/rz5.html#model4|CF-RZ5]]の**[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/public/soft_first/lets_x5_win10-1709/pcinfo_v9.01l10_m00_cfsz5_3_win10-5_64_d175074.exe|v9.01l10]]がインストールできる。**^ ^21^[[http://askpc.panasonic.co.jp/beginner/topics/ppop.html|PC情報ポップアップ]] アプリケーション^[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/public/soft_first/cf-r_f_s_n9k/ppopup_v5.02l10m00_r9f9s9n9_2_w732w764xp_d100488.exe|5.02l10m00]]|-|**適宜**|動作はするようだが、もう「最新情報」が配信されるとは思えないので要らないのかも。| ^22^[[http://askpc.panasonic.co.jp/beginner/topics/brecal.html|バッテリー残量表示補正ユーティリティ]] アプリケーション^[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/public/soft_first/cf-r_f_s_n9k/brecal_v2.02l10m00_r9f9s9n9_2_w732w764xp_d090844.exe|v2.02l10m00]]|-^**必要**|**残量表示の補正をするためには必要。**| ^23^無線切り替えユーティリティ アプリケーション^[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/public/soft_first/cf-r_f_s_n9k/wswitch_v4.03l15m00_r9f9s9n9_2_w732w764xp_d100249.exe|v4.03l15m00]]|-^必要|屋外で使ってはならない**802.11aのON/OFF切り替えをするツール。**入れておいた方が良いでしょう。| ^24^[[http://askpc.panasonic.co.jp/beginner/topics/wheelpad.html|ホイールパッドユーティリティ]] アプリケーション|v4.04l10m00|-|不可\\ **代替**|Windows 10では動作しない。**[[http://faq.askpc.panasonic.co.jp/faq/docs/003525|Windows 8用]]の[[http://faq.askpc.panasonic.co.jp/faq/download/file/3525/s/ece6920662878529/wheelpad_v504l11.exe|V5.04L11]]が利用できる。** ※3| |25|[[http://askpc.panasonic.co.jp/beginner/topics/disphelp.html|ディスプレイ ヘルパー]] アプリケーション|v1.02l12m00|-|不要|外部ディスプレイをつないだ場合のウィンドウ操作。| |26|[[http://askpc.panasonic.co.jp/beginner/topics/projhelp.html|プロジェクターヘルパー]] アプリケーション|v200l10m01|-|不要|プロジェクターをつないだ場合の表示の切り替え。| ^28^[[http://askpc.panasonic.co.jp/beginner/topics/netsel.html|ネットセレクター2]] アプリケーション^[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/public/soft_first/cf-r_f_s_n9k/nselect2_v1.22l10am00_r9f9s9n9_2_w732w764_d091129.exe|v1.22l10am00]]|-^必要\\ 代替|**[[http://askpc.panasonic.co.jp/s/download/install/rz5.html#model4|RZ5用]]の[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/public/soft_first/lets_x5_win10-1709/nselectl_v1.20l15_m01_cfsz5_3_win10-5_64_d174775.exe|ネットセレクターLite (v1.20l15)]]がインストールできる。**| ^29^[[http://askpc.panasonic.co.jp/beginner/topics/pplanex.html|電源プラン拡張ユーティリティ]] アプリケーション^[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/public/soft_first/cf-r_f_s_n9k/pplanex_v1.04l10m00_r9f9s9n9_2_w732w764_d100480.exe|v1.04l10m00]]|-^必要|バッテリーの耐用年数を増やす[[http://askpc.panasonic.co.jp/beginner/topics/eco.html|エコノミーモード(ECO)]]を使うのに必要。| |30|セキュリティ設定ユーティリティ アプリケーション|v2.02l10cm00|-|不要|-| |31|USB Selective Suspend Manager アプリケーション|v1.00l11m00|-|不要|謎のユーティリティ。USBのセレクティブサスペンドは標準の機能としてあるし・・・。| |32|NumLockお知らせ アプリケーション|v2.01l10m00|-|不要|LEDあるから要らないでしょ。| |33|USBキーボードヘルパー アプリケーション|v2.02l12m00|-|不要|USBキーボードを接続すると本体のキーボードをNumLockする。| |34|USBマウスヘルパー アプリケーション|v2.03l12m00|-|不要|USBマウスを接続するとホイールパッドを無効にする。| |35|Fn Ctrl 機能入れ替えユーティリティ アプリケーション|v1.01l10m00|-|不要|入れ替えたくありません。 ※4| |36|ぴったりビュー アプリケーション|v1.00l10m05|-|不要|フォントとアイコンのサイズを変更するツール。 ※5| |37|ワイヤレス投光用 アプリケーション|-|-|不要|Panasonic製プロジェクターに無線LANで画面を送信するためのもの。| ※1 SSDに換装したCF-R9でCrystalDiskMarkを走らせてみると、Windows 10標準のドライバ(10.0.16299.98)のほうがWriteがやや早い。\\ ※2 Windows 7互換モードでインストールする必要がある。AMTの動作については未確認。\\ ※3 参考リンク:[[https://akrw.net/2015/10/7228.html|レッツノートCF-S9のホイールパッドでもMicrosoft Edgeでスクロールできる]]\\ ※4 Microsoft Sysinternalsの[[https://technet.microsoft.com/ja-jp/sysinternals/bb897578.aspx|Ctrl2cap]]を使ってCapsLockとCtrlを入れ替えている。\\ ※5 ぴったりビューでサイズ変更をすると、Windows 10のシステムフォントがメイリオにされてしまい、元に戻せなくなる。[[http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se511460.html|Windows10 フォントが汚いので一発変更!]]や[[http://tatsu.life.coocan.jp/MySoft/WinCust/|Meiryo UIも大っきらい!!]]を使って元に戻す。\\ ====Hotkey Appendixの問題====  Hotkey Appendixをインストールしなくても、Fn+キーの組み合わせは動作する。インストールした場合と、しない場合の各キーの可否を調べてみた(○は動作した、-は動作せず、△は動作したものの一部制限あり)。 ^キー^機能^HotKey Appendix^^ ^:::^:::^なし^あり^ |F1|LCDバックライト輝度アップ|○|△| |F2|LCDバックライト輝度ダウン|○|△| |F3|外部ディスプレイ表示切り替え|○|○| |F4|音声出力のオン/オフ|○|○| |F5|音量アップ|○|○| |F6|音量ダウン|○|○| |F7|スリープ機能|-|○| |F8|なし|-|-| |F9|バッテリー残量表示|-|○| |F10|休止状態機能|-|○| |F11|SysReqキー|○|○| |F12|PrtScキー|○|○|  △と表示したFn+F1とFn+F2は、Hotkey Appendixをインストールした状態だと、バックライドの輝度は変えられるのだが、すぐに**元の輝度に戻ってしまう**。電源プランの「ディスプレイの明るさ」を変更しても元に戻ってしまう。どうやら、起動時の輝度を記憶していて、それに戻してしまうようだ。\\ \\  Hotkey Appendixなしだと、Fn+F7(スリープ機能)・Fn+F9(バッテリー残量表示)・Fn+F10(休止状態機能)が使えない。HotKey Appendixをインストールする・しないにそれぞれ一長一短がある。現在はインストールしていない。 =====BIOS===== ====MEファームウェア==== * CF-F10A、F9、S9、N9、R9、C1A、31、19、52シリーズ [インテル(R) vPro(TM) テクノロジー搭載モデル] **[[http://faq.askpc.panasonic.co.jp/faq/docs/004502?no=1&q=CF-R9+BIOS&score=0.366368770599365&sri=4895906&trn_org=2|Intel(R) Management Engine(ME)ファームウェア アップデートプログラム]]** (2017/06/27)\\ --- インテル株式会社より公開された Intel Management Engine(ME)ファームウェアの脆弱性問題に対応しました。本ソフトウェアを適用後のバージョンは「6.2.61.3535」となります。  これは2017年5月に発表された脆弱性([[https://security-center.intel.com/advisory.aspx?intelid=INTEL-SA-00075&languageid=en-fr|INTEL-SA-00075]]・[[https://jvn.jp/vu/JVNVU92793783/index.html|CVE-2017-5689]])に対処するためのアップデートのようだ。\\  この脆弱性を抱えているかどうかは、[[https://downloadcenter.intel.com/download/26755|Intelのツール]]を使うと判定できる。 ====未解決の脆弱性====  2017年11月20日にMEのさらなる脆弱性の発表があった([[https://security-center.intel.com/advisory.aspx?intelid=INTEL-SA-00086&languageid=en-fr|INTEL-SA-00086]])。 * [[https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/support/articles/000025619/software.html|インテル(R) マネジメント・エンジンの重要なファームウェア・アップデート (Intel-SA-00086)]] (intel) * [[https://downloadcenter.intel.com/ja/download/27150?v=t&_ga=2.160710072.401929652.1520138078-1101805139.1518670553|インテル-SA-00086 検出ツール]] (intel) * [[http://pc-dl.panasonic.co.jp/itn/info/osinfo20171121.html|Security information about Intel(R) Management Engine (ME) firmware]] (panasonic) * [[http://www.4gamer.net/games/382/G038245/20171122083/|Intel,第6~第8世代Coreプロセッサ搭載システムに関する重要な脆弱性情報を公開。脆弱性の有無を調べる検出ツールもリリース]] (mynavi)  検出ツールはCF-R9に**脆弱性がある**と報告してくる。だが、Panasonicは現時点(2018/3/4)では[[http://pc-dl.panasonic.co.jp/itn/info/osinfo20171121.html|アップデートを掲載していない]]。同世代のCF-S9/S9などの記述を見ると Intel will not release any mitigation for this vulnerability.(Intelはこの脆弱性について緩和手段をリリースしない) とあり、Intelは古い機種のファームウェアの更新を諦めているようだ。 =====無線カード交換=====  CF-R9のWiFiは[[https://ark.intel.com/ja/products/59470/Intel-Centrino-Advanced-N-6200-Dual-Band|Centrino(R) Advanced-N 6200]]である。802.11nでストリームが2x2なので最高速は300Mbpsだ。転送速度には不満がないが、Bluetoothが使えないのが残念である。USBのアダプタを使わずにBluetoothのマウスをつなぎたい。そこで、Bluetooth付きの無線LANカードに交換することを考えた。\\ \\  ネットを検索してみると、無線カードを交換している人たちを見つけた。どんなカードを使っているのだろうか・・・。 * [[http://musen8.musen8.com/?eid=1294811|Advanced-N 6230]] (昔エレキ少年 ランチエージング) * [[http://musen8.musen8.com/?eid=1294741|Advanced-N 6235]] (昔エレキ少年 ランチエージング) * [[http://bbs.kakaku.com/bbs/K0000110956/SortID=18411602/|Dual Band Wireless-AC 7260]] (価格.com)  このうち、[[https://ark.intel.com/ja/products/75439/Intel-Dual-Band-Wireless-AC-7260|Dual Band Wireless-AC 7260]] と [[https://ark.intel.com/ja/products/66890/Intel-Centrino-Advanced-N-6235-Dual-Band|Advanced-N 6235 Dual Band]] が手元にあった。以前ヤフオク!で手に入れたまま、使わずに眠っていたものだ。**今回は6235を使うことにした**(6235ANHMW)。ちなみに約千円。 {{ ::intel-advanced-n6235.jpg?nolink |Dual Band Wireless-AC 7260}} ====Advanced-N 6235への交換====  交換のためにR9を分解した。途中まではSSDを交換したときと同じなので、[[http://bunkaikoubou.jp/letsnote/cf-r8/r8_1hdd.html|分解工房]]のページを見ながらやれば良い。WiFiカードはメインボードの裏にあるので、メインボードの取り外しには、下記のサイトを参考にした。\\ * [[http://akiba-neo.com/letsnote/r9/647/|Panasonicのノートパソコン「レッツノートCF-R9」の分解手順を写真つき解説]] (秋葉ネオ) {{ ::cf-r9-mb.jpg?nolink |CF-R9のメインボード}}  CF-R9のメインボードの写真。左上にMini PCI-expressのハーフサイズのカードが見える(6200)。これを6235に交換した。 ====アクセスポイントが見えない====  組み上げて電源を投入し、とりあえずWiFiに接続してみる・・・。無事に接続できたのは良いが、なんか電波強度が弱いし、いつもより見えているアクセスポイントの数が少ない。調べてみると、**802.11nのアクセスポイントは見えるが、802.11gのアクセスポイントが見えていない。**さらに、接続速度が半分の150Mbpsしか出ていない。MIMOが効いていない→**アンテナが一本しかつながっていない**のが原因のようだ。\\  無線カードには2本のアンテナケーブルを接続するが、マザーボードを裏返すときに、ケーブルが1本外れてしまったようだ。仕方ない、再度分解してアンテナをつなぎ直した。\\ \\  再度組み上げて、WiFiに接続してみると、無事に300Mbpsで接続し、11gのアクセスポイントも見えるようになった。また自動的にBluetoothのドライバーがインストールされ、使えるようになった。\\ ====ドライバーのインストール====  Intelのドライバーのほうがバージョンが新しいので、インストールしてみた。\\ * [[https://downloadcenter.intel.com/download/27228|Intel(R) Wireless Bluetooth(R) for Intel(R) Centrino(R) Advanced-N 6235 and Intel(R) Centrino(R) Wireless-N 2230]]| [[https://web.archive.org/web/20191118205203/https://downloadcenter.intel.com/download/27228 |archive.org]] * [[https://downloadcenter.intel.com/download/27232|Intel(R) PROSet/Wireless Software and Drivers for Intel(R) Centrino(R) Advanced-N 6235]] [[https://web.archive.org/web/20191118204830/https://downloadcenter.intel.com/download/27232|archive.org]] ====無線切り替えユーティリティの謎====  悩んだのは**無線切り替えユーティリティ**だ。このユーティリティが動作してくれれば、無線LANのON/OFF、5GHzの利用のON/OFF、BluetoothのON/OFFを個別にメニューから切り替えられて便利なのである。だが、サポート外の無線カードにしたせいなのか、切り替えメニューが表示されなくなってしまった。ならばと、6235を搭載しているCF-SX1用の無線切り替えユーティリティをインストールしてみたが、状況は変わらなかった。・・・。使えないなら捨ててしまえ! と、アンインストールしたところ、トラブルに陥った。\\ \\  **Windowsを起動すると無線LANがOFFになってしまう**のだ。タスクトレイのWiFiのアイコンをクリックすると「手動」と表示される。つまり、ハード的なスイッチでOFFにしてあるという意味だ。筐体手前のWIRELESSスイッチはONにしたままなのに・・・。このスイッチをON→OFF→ONと切り替えると、無線LANが使えるようになる。しかし、起動する度に毎回こんなことをしたくない。どうしたものか。\\ \\  **無線切り替えユーティリティを再度インストールする**と、この現象は消えた。どうやらアンインストールしてはまずいらしい。\\ ====Bluetoothマウス====  さて目的のBluetoothマウスは、MEMTEQというメーカーのものを買った。\\   * [[http://www.memteq.com/ja/optical-gaming-bluetooth-v3-0-wireless-computer-mouse-p41.html|Optical Gaming Bluetooth V3.0 Wireless Computer Mouse]] (memteq)\\  AliExpressで約千円だった。ペアリングの方法がちょっと分かりづらい。\\   * [[http://www.memteq.com/memteq-bluetooth-mouse-pairing-b3.html|Memteq Bluetooth Mouse Pairing]]\\  左右のキーと中央のホイールキーを同時に押す必要があるみたい。\\ ====雑感====  筐体手前のWIRELESSスイッチをON/OFFすると、WiFiもBluetoothも一緒にON/OFFされる。飛行機の離着陸時なら「全部OFF」でもいいが、WiFiがOFFでもBluetoothマウスは使いたい状況もあるからなぁ。でも、JALもANAも国内線にWiFiを導入しているし、あと2~3年で新幹線も特急電車もWiFiが使えるようになるようだ。一括ON/OFFでもそれほど不便はないかもしれない。\\
 無線カードを交換すると技適マークが無効になる、という話がある。Let'snoteの筐体には「技術基準認証済みの無線装置を内蔵」とある。内蔵されていた無線カード6200には技適のマークがあった。同様に認証済みの無線カード6235に交換してはいけないのか(たぶんダメだ)。\\  Let'snoteの筐体には無線カードとは別の認証番号が書かれている。これは設計認証だろう。それならば、メーカーや指定業者以外がLet'snoteを分解した時点でもうアウトだ(無線カードをいじったかどうかに関係ない)。前回のSSDの交換を行った時点ですでに「違法機械」になっている。総務省はこれをいちいち取り締まったりしないだろうが、問い合わせてみればオーケーとは言わないだろう。\\  適法性を維持したければ、無線機能を内蔵したPCを自分で分解してはいけない、ということだ。分解してしまった以上、無線カードの交換について思い悩むのはナンセンスと言える。
=====Windows 11===== CF-R9に**Windows 11**をインストールできないか? という問い合わせをいただいたので、インストール実験を行った。 CF-R9は古い機種なので、[[https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-11-specifications|Windows 11のシステム要件]]を満たしていない。具体的にはファームウェアがUEFI対応ではないし、セキュアブートにも対応していない(TPMには対応している)。なので、そのままではWindow 11をインストールできない。いわゆる「非対応機種へのWindows 11の強制インストール」という手法を使うしかない。 今回は[[https://rufus.ie/ja/|rufus]]を使用した(Ver 4.3のポータブル版 rufus-4.3p.exe を使用)。 * まず[[https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11|Windows 11 をダウンロードする]]からWindows 11のディスクイメージ(ISO)をダウンロードする(Windows 11 (multi-editon ISO)の日本語版)。現在は23H2がダウンロードできるようになっているが、実験時には22H2しかダウンロードできなかった。またrufusにダウンロードさせる手段もあるが今回は割愛。 * 8GB以上の容量があるUSBメモリを用意し、rufusを起動する。 {{ :windows11-rufus-1.png?480 |}} * **デバイス**で、USBメモリのドライブを選ぶ。 * [**選択**]でダウンロードしたISOファイルを選ぶ。 * **パーティション構成**は**MBR**、**ターゲットシステム**は**BIOS(またはUEFI-CIM)**を選択する。 * [**スタート**]を押すと、次のようなウィンドウがポップアップする: {{ :windows11-rufus-2.png?600 |}} * このなかで、**4GB以上のRAM、セキュアブート及びTPM2.0の要件を削除**を選択する。その他の選択はお好みで良いだろう。 CF-R9はWindows 10を削除して CentOS 8 Streamをインストールして使っていたので、今回はWindows 11を新規インストールした。USBからブートして通常通りの手順で、無事Windows 11がインストールできた。 Windows 10からのアップグレードもおそらく問題なくできるだろう。Windows 10を起動し、USBの中のsetup.exeを使ってアップグレードすれば良い。もしエラー0x80072F8F-0x20000が出た場合には、USBの中身を全部ハードディスク(SSD)にコピーしたのちに、コピーしたsetup.exeを使ってアップグレードする。 ====ドライバー類==== デバイスドライバーやPanasonicのユーティリティプログラムについては、[[#ドライバー類]]で**必要**と書いたものはすべてインストールできて動作した。[[#Hotkey Appendixの問題]]で起きたF1/F2キーでのLCDバックライト輝度制御のトラブルも起きなかったので、Hotkey Appendixアプリはインストールしたまま使っている。 ====23H2へのアップグレード==== 非対応機種にWindows 11をインストールした場合でも Windows Update で毎月のアップデートは配信される。しかし、次のバージョン(今回は22H2→23H2)はWindows Updateでは配信されず手動でアップデートしなければならない。方法については「非対応機種 23H2」などで検索すればいろいろ情報が得られるだろう。 今回は22H2同様に、23H2のISOファイルをダウンロードし、rufusでUSBメモリに書き込み、Windows 11上からUSBメモリのsetup.exeを使うことで問題なくアップデートできた。